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Betty1212

イタイ女 ―イギリスのEU離脱騒動―

今は年齢を重ねてしまったが昔は美人で権力者。
その時の甘い思い出を忘れられず、今でもプライドがエベレストよりも高くて、周りにワガママ三昧。
拗ねて飛び出したはいいが、誰も追いかけてきてはくれず、払う代償の高さと予見していた未来との違いにおののいて、涙ながらに復縁を迫ってくる「イタイ女」――

今回のイギリスの起こしたEU離脱騒動は、そんなイタイ女が別れ際に起こす痴話喧嘩そっくりだ。

そもそもイギリスがEUと別れたかった訳は、移民が増えることの恐怖心とEUの中で制限をかけられることやEUに支払っている金額に対する不満が溢れ出したからだ。パナマ文書のスキャンダルで支持率が下がっていたキャメロン首相が残留派だったことも、離脱派人気に拍車をかけたと言われている。

しかし、蓋を開けてみれば実際にEUに支払っていた金額は、投票前に掲示されていた額の半分だったし、それを社会保障に回すという話もオジャンになりそうだ。期待していた移民の制限も「ちょっと管理できるだけ」と言われてしまい、だいぶ雲行きが怪しい。

EUは追いかけてくることもなく、「あっそう。なら出て行けば。ほら。出て行けよ。早く!」と、イギリスを追放しにかかってる。
スコットランドもさっさと独立に向けて動き出し、アメリカ大手金融企業は、秒速で社員をフランスに移す計画を決めた。

「待って!いや!そんなつもりじゃなかったのよ!」
慌てて縋り付いてももう遅い。

「離婚は免れない。そもそも、私たちの間に愛はなかった」

イギリスはEUからそう言われて初めて、周囲からプライドが高くて扱いづらい厄介者だと思われていたことに気が付いたのだろう。

民主主義を生んだイギリスが、究極の民主主義である国民投票の結果によって窮地に立たされている現状は、民主主義というシステムがいかにポピュリズムに弱いかを顕著に表している。
一票の持つ重さを自覚せず、お祭りごとと選挙をはき違え、短期的な視点でしか物を見ない幼稚さで票を投じると、国益を守ることなんてできない。
トランプが人気のアメリカや、憲法第9条の改正について国民投票を検討している日本にとっては、学ぶものの多い騒動だと思う。

成熟した大人の女性になると、短期的な視点でプライドとエゴだけで周りを振り回すことを、もう誰も「小悪魔」だなんてちやほやしてはくれない。
王冠を被せて頭を撫でてくれるのは、周りも若くて自分と同じくらいバカだった時だけだ。
大人の振る舞いとして求められるのは、長期的な視点と周りを思いやる懐の深さ。それが若い人たちの憧れの対象になり、周りから頼りにされ、真の権力を握るようになるのだ。

元祖レディの国イギリスが、早く大人の女性として恥ずかしくないメンタルを取り戻しますように♡

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最終更新日:2016-06-29 01:13

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